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◆Wonders of J


Wonders of Jade


翡翠(硬玉)の不思議と魅力についてぼちぼち取り上げていきます。
これまた、お暇な時にでも少しづつどうぞ。
参照文献は下記しました。

K-P-HIMEKAWACYUURYUU20050504K-P-ITOIGAWAKAIGAN20050504

★その名は翡翠
★ミステリアス・グリ-ン
★ラベンダ-・ジェ-ド
★ブル-・ロ-ズ
★黒ヒスイ
★宇宙ひすい?
★フォックサイト
★ひすいのでき方
★ひすいでつくる虹
★ロディン岩って?
★ひすい峡+海岸への旅
★赤い石見つけた♪
★やさかにの勾玉とは?
★第3のヒスイ?
★参照文献



その名は翡翠


翡翠という名前の由来です。
ある小冊子から大半を引用させていただいています。
ご存知の方も多いでしょうが、一応書いてみます。
かわせみ=ヒスイ=翡翠といわれています。
翡翠は翡が雄、翠がメスをあらわすそうです。
このような命名は他にもあって、
鳳凰(ほうおう)はご存知でしょうが、
鴛鴦(おしどり)、麒麟(きりん)などもそのようです。
腹部が赤く、羽が青緑の綺麗な鳥を、
翡翠の玉に重ねた古人の色彩感覚はすばらしいですが、
もうひとつの説では、翡=赤い羽根の鳥という意味であり、
かわせみの仲間で赤い鳥がいるそうです。
サイズは緑の翡翠よりやや大きいそうです。
古人はこれを翡翠の雄と思っていたらしいのです。
で、普通のかわせみの方をメスだと思っていたようなのです。
だからあわせて翡翠なんだとか。
まるで、協同募金のようですが、
どちらにせよ、古代、翡翠は緑が一番珍重され、
赤い翡翠が珍重された話は聞きません。
赤い翡翠があるとは知っていたとしても、
どうして翠玉といわず、翡翠玉と呼んだのか?不思議です。
それとも、外皮が鉄さび色で内部に綺麗な緑があるのを、
形容したのでしょうか?
それとも美しい色の組み合わせを錦(にしき)と呼んだように
色彩美の象徴として名づけたのでしょうか?

追記:最近のある本の解説では、
   外面が沸石化+水酸化鉄分混入で赤くなっている状態を
   翡翠というのだと書かれてありました。20051206






















ミステリアス・グリ-ン


翡翠シリ-ズその2
翡翠の色です。
ヒスイは緑と思っている方がかなりいらっしゃいます。
でも鉱物学的には、ヒスイはひすい輝石が
大部分を占める岩石として定義されており、
純粋なひすい輝石はナトリウム、アルミニウム、
珪素、酸素だけから構成されている珪酸塩鉱物で、
色はありません。
その結晶が微細で多数集合しているから白色に見えるのです。
という事は緑のヒスイは緑に見せる何かが入ってるから
そうなることに成ります。
その原因として、これまでは、
クロムが微量混入しているからだろうと言われてきました。
入り方はアルミニウム元素の変わりにクロムが置換される形です。
これはとてもエメラルドににた現象です。
エメラルドもベリリウム、アルミニウム、
珪素、酸素でできた珪酸塩鉱物ですが、
そのアルミニウムの一部がクロムに置換されています。

でも、日本の緑色の部分を分析した結果わかったことは、
その部分には、白い部分には含めれていない、
鉄、マグネシウム、カルシウムが含まれていたのでした。
結論から言えばその部分は、オンファス輝石といわれる、
地下深部、マントルや
超高圧変成岩などに含まれている岩石だったのです。
マントルにはかんらん石が主要構成岩石であるのですが、
さらにオンファス輝石もあって
緑になっているといわれています。
なるほどヒスイ輝石も高圧変成したものだといわれているから、
組成の良く似たオンファス輝石が
同時生成するのは十分ありえるわけです。
オンファス輝石ならヒスイではないじゃないかとおもうでしょうが、
結晶構造はわかりませんが、
化学組成上はオンファス輝石の一部に
ひすい輝石が含まれている形になっており、
それもひすいとみなしているようです。
堀さんの鉱物図鑑には、
この石の緑は微量なクロム+チタン含有と書かれてあり、
いずれにせよ、クロム発色の緑とはいえるな~と思っていました。

ところがところが、日本産をよくEPMAで調査してみると、
クロムはどうやら検出限界外で、
クロム発色とはいえないとなってきたのです。
という事は、緑発色の原因は、
オンファス輝石に含まれる鉄によるものとなってきました。

つまり、少なくても日本のヒスイの緑色の発色原因は、
クロムではなく、鉄だったと、
こういう逆転劇があったわけです。

そんなばかな!
私もそうおもいました。
なぜかというと、ひすい輝石の仲間であり、
クロム発色が明確なもうひとつの石、
そう、コスモクロア、別名ユレ-アイトが
姫川流域でも発見されているからです。
(なんと、このユレ-アイトの日本における最初の鑑定者が
あの益富さんだったというのは、案外知られていない事実です)
また、「ろうかん」など、
本当に綺麗な緑のヒスイは鉄発色の緑とは違う色彩だからです。
コレラについてははっきりしていませんが、
過去にはクロム発色のヒスイが
おそらくとれたのではないかと想像します。
でも今見られる緑交じりの石は
鉄発色のオンファス輝石だと断定されています。
たしかにいわれてみれば、そのような色合いですよね。
ひょっとしたら灰鉄輝石かもと言いたくなる色合いでもあります。

ミャンマ-産については、
じゃあどうなのかといいますと、
鉄発色とクロム発色の両方があるとも言われています。
あのエメラルドがクロム発色とバナジウム発色の
2種類あるといわれていることと、
どことなく通じるようですね。
いやはやなんとも深いもので、
まだ物語が続きそうに私には思えます。
次回は緑以外の色についてです。























ラベンダ-ジェ-ド


翡翠シリ-ズその3
ラベンダ-ヒスイの色です。
参考書は、ヒスイ文化フォ-ラム2003
「ヒスイを科学する」M博士、などより。

と、その前に、
コスモクロアについて
以前msnに書いたことの中に、
まちがいがありましたので、
謹んで訂正させていただきます。
コスモクロアは緑の石で、
その近くに黒い部分があるのですが、
これもコスモクロアだと私は思っていて、
その様に書いてしまいました。
でも、どうやらちがっていて、
これはエッケルマン閃石という石のようです。
以前磨いたときに、ひびが入ったのは、
これがもろいのかもしれません。

さて、本題です。
ラベンダ-ひすいという淡い紫色(藤色)のヒスイがあります。
当初青海川産地側でしか採れないといわれていましたが、
姫川側でも採れます。ミャンマ-などでもあります。
個人的には、緑よりも好きなくらい気品に満ちていて大好きです。
これはどうなっているのかというと、
2種類の説があります。
ひとつは、
日本産ラベンダ-ヒスイです。
微細な酸化チタンが発色原因なのだそうです。
(更に放射線が絡んでいるのだろうともいわれています)
水晶ではロ-ズクオ-ツの発色原因となっていますが、
ヒスイではラベンダ-の香りを放つという事でしょうか。
物によってはチタン石やルチルが入っているのが
わかるものもあるのだそうです。

もうひとつはミャンマ-産ラベンダ-の色あい。
こちらは、チタンではなくて、
わずかに鉄が入っているらしいです。
それに水晶でご存知の自然放射線を、
浴び続けることによってできる紫なのだそうです。
実際に白色ヒスイに放射線を照射すると、
かなりのものが紫色を帯びるのだそうです。
まるで水晶と同じ話です!

放射線が絡んでいるっていう事は、
ひょっとしてこれを加熱すると、
紫が消失し、物によっては黄色や、
オレンジ、茶色の系統色に変化するのでしょうか?
つまりひすい版シトリンです。
実際に確認した結果は知りませんが、
逆にそのようなヒスイがあることからも、
その可能性はあるのかもです。
実際にやってみたい気もしますが、
やっぱり、もったいないな~(笑)

この日本産ラベンダ-ヒスイからは、
次々に日本発の世界新産鉱物、
日本新産鉱物が発見されています。
何から何まで魅力的な石ですね~。

 次は青いヒスイです。
青い透明水晶は確認されていませんが、
ヒスイにはほんのわずかですが
そのようなものがあります。
其れはまた明日。

















ブル-・ロ-ズ


ブル-ロ-ズ=青いバラ。
これはできそうもないこと、
ありそうもないものに対する形容として
英語で使われるようです。
其れもそのはず、青いバラは、
最近バイオテクノロジ-を駆使してようやく、
少しそれらしきものができつつあるという段階です。
普通にペチュニアなどの青い色素遺伝子を導入しても、
その発現が阻止されてしまうのだそうです。

さて、そのように難しい「青色」をしたヒスイがあることを
ご存知でしょうか?
別名コバルトヒスイ。
コバルトカルサイトとはちがって、
元素のコバルトが入っているわけではありません。
コバルトブル-のひすいという意味です。

昨日書きましたラベンダ-ジェ-ドに比較すると、
やや透明度が上がります。
そう、あの宝石級カイヤナイトと似ています。(^^)。
この発色は一体どのようになっているのでしょうか?

実は緑の所で登場したオンファス輝石の再登場です。
鉄を含んだオンファス輝石に、
さらにチタンが加わると青色になるというのです。
緑色+紫色=青色 という色の式が成り立つとは、
「とっておきのヒスイの話」に出てきます。
青色ヒスイは、元がオンファス輝石なので、
結晶がヒスイ輝石よりも大きく、そのために
より透き通ったものが出るのでしょう。
この鉄とチタンによる発色は、
サファイヤ、カイヤナイトと同じメカニズムだそうです。
やっぱり、ですね!

補足:
輝石はチェ-ンというか一本の紐のように
珪酸4面体がつながっています。
珪酸4面体の対角2点がつながっているわけです。
残りの2点にプラスイオン(大抵金属イオン)が
ぶら下がっているのです。
これが別物と入れ替わると、
それに影響されて発色することがあるのです。
水晶は、この珪酸の4箇所の頂点が、
全部他の珪酸とつながっていますので、
金属元素が入り込む余地がありません。
そこで、普通は珪酸の中心になる珪素が
別の元素と入れ替わるとか、抜けるとかするのですが、
珪素はとても小さなイオンですから、
何でもかんでも置換はできません。
このあたりが、水晶が身近でたくさん産出する割には
透明な多色をあまりもたない原因ではなかろうかと、
勝手な推測をしています。
輝石は2箇所も金属イオンがぶらさがっているので、
色も結構いろいろあるようですね。
有名どころでは、リチア輝石の赤(マンガン)、緑(クロム、鉄)
透輝石(ダイオプサイド)の緑(クロム)、灰鉄輝石の緑(鉄)、
ばら輝石の赤(マンガン)。
おっと、ばら輝石は厳密には準輝石といわれます。
(輝石と殆ど同じですけどね)












黒ひすい


黒真珠も黒ダイヤも、ブラックトルマリンも、
黒御影もあるのだから、
ついでに黒百合も、黒いチュ-リップもあるのだから、
黒ヒスイがあってもいいでしょう。
で、実際にありました(^^)。

でもなんとなくくすんだ感じでしたので、
ヒスイ探しではもっとも難しいようにも思いました。
しかもあんまり評価が高くなさそうな~
さて、この正体はいかに~?
実は、これ、炭素質インクル-ジョンっていう
ファジ-な混じり物による仕業のようです。

炭素は普通、火山ガスとして放出された炭酸ガスが、
最終的に炭酸塩鉱物となって循環するパタ-ンと、
炭酸ガスが一旦生物に取り込まれて、
生命体を構成する有機炭素となって、
最終的に地中に取り込まれる流れがあります。
すると、この黒ヒスイに含まれている黒い部分も
かつては原始的な生命をになっていた
痕跡かもしれないのです。
しかも、ヒスイの生成年代測定では、
5億年以上前との結果が
得られております。
という事は、なんとちょうどあの、
スノ-ボ-ルア-スの前後になるのです。
ということは、
スノ-ボ-ルア-スの時期に
死んでいった祖先の痕跡がヒスイという、
類稀なタイムカプセルにいだかれて、
今玉手箱のように見えているともいえます。
悠久の時の流れ~ですね!

補足:
この時期、生物は柔らかい構造でした。
硬い殻を作れなかったのです。
それが、カンブリア時代になり、
石を生物が自らの体の中に作れるようになって、
はじめて、硬い殻を持ち爆発的な進化が起こったのです。
カンブリア爆発とはそういう時代です。
なお、もっと後の時代で炭素質のインクル-ジョンは、
チャ-トにおいてよく見られます。






 





ヒスイが作る虹♪


これで白、緑、紫(藤色)、青、黒ですが、
更に鉄関係で、黄色、オレンジ、赤、茶色
などの系統があります。
(完全な赤はなさそうですが)

これまで、虹色を持っている石として、
ダイヤモンド、
コランダム、
トルマリン、
トパ-ズ、
ベリル、
ガ-ネット等
を書いてきましたが、
ヒスイも虹色を持っているんですね!
虹色を持っている石はどれも一級品の宝石ですが、
やっぱりヒスイもです♪
   






宇宙のヒスイ?


宇宙のヒスイといわれる石があります。
ユレ-アイト(ユレ-石)とかコスモクロアとか言われます。
コスモ=宇宙、クロア=緑色であり、
宇宙ヒスイという意味になります。
これは当初この石が隕石中から発見されたからです。
それからしばらくしてミャンマ-でも発見されました。
今でもここからかなり産出され、
マウシ-シ-とかいう名前で売り出されています。
マウシ-シ-(?)とは産出する村の名前だそうです。
実は日本のヒスイ産地でも発見されました。
最初これを鑑定したのがあの益富さんだったのですが、
好評されずに居ました。
その後別の人が鑑定して世間に知られることに成りました。
普通のヒスイのアルミニウムの座に、
クロムが入っているもので、鮮緑色です。
黒っぽい岩石注にできていますが、
これはエッケルマナイトという角閃石の仲間だそうです。
私はこれもコスモクロアだとばかりおもっていました。
そのような説明が業者からあったためですが、
これまでの他の経験からしても、
結構いい加減な説明をする業者が多いので、
御者説明って言うのは、
話し半分だとおもっていた方がよいですね。
其れはともかく、実に綺麗な色で、
誰が何といおうが、これこそクロム発色です♪






フォックサイト


フォックサイトって?
フックサイトではありませんが、
フックサイトもその仲間です。
って一体どういう事でしょうか?
えへへ、狐石のつもりです。
別名フォックサイトとでも言いたくなります。

モノホンヒスイとの一番大きな違いは?
と聞かれると?
一番ちがうのは、存在量です。
狐石は山ほど、いや海岸ができるほどありますが、
ヒスイは、そのほんの一握りしかありません。
先日も書きましたが、10万個に一個ですからね。
でも物は考えようで、狐石に守られているから、
今でもたまには拾えるという事なんですね。
さて、
それでは「おきつねさん」を並べてみましょうか。
1.碧玉(ジャスパ-)
2.チャ-ト
3.クリソプレ-ズ
4.軟玉(ネフライト)
5.蛇紋岩(サ-ペンティン)
6.ロデイン岩(ロディンジャイト)
7.白雲母(ニッケル・クロム含有タイプ)
8.カルサイト(石灰岩、方解石)
9.曹長岩(アルビタイト)
10.その他

上記のなかでは、もっともやばい
「九尾のおきつねさん」が
ロディンジャイトといわれるものです。
これは比重もヒスイとほぼ同じ程度のものがあり、
外観も良く似ています。
プレ-ナイト、クリノゾイサイト、
ダイオプサイドなどの集合体のようです。
ダイオプサイドはクロム含有のような緑の物もあり、
だまされますよ~(^^)。








ヒスイのでき方


ヒスイ峡にある野外でのヒスイ岩の監察から、
ヒスイは蛇紋岩に包まれるような形で産出し、
柔らかい蛇紋岩部分が取れて
ヒスイ岩が転石で露出しているものと考えられています。
外側から蛇紋岩、ヒスイ岩、芯部が曹長岩となっているそうです。
なお小さなものには曹長岩のないものもあります。
そこで、まず地下深部でかんらん岩の含水変成によって
蛇紋岩が形成され、
其れが比重差で断層に沿って浮上してくるときに、
更に海水か何か、ナトリウムリッチなものと反応して
蛇紋岩から曹長岩が出来、
更に曹長岩がヒスイ輝石と石英に分解したというのです。
ここで、今も不明な部分が二つあります。

ひとつは、蛇紋岩からどうやって曹長岩ができたのか?
ナトリウムは一体どこからもたらされたのかです。
ものの本にはNaOと書かれてある本もありますが、
ますます疑問です。NaOって一体何?という疑問ですね。
また、そうならばなぜ内部が曹長岩で、
外部は蛇紋岩のままなのか?に対しても不明です。
私は、この蛇紋岩から曹長岩ができたというのはちがうと思います。

もうひとつの疑問は、よくいわれていることですが、
曹長岩からヒスイと石英が分離したならば、
石英は一体どこに行ったのか?という疑問です。
小さいヒスイで蛇紋岩に取り込まれた状態の物には、
一部石英と接しているものもあるようですが、
ヒスイ峡のような巨石のヒスイには、
石英はどこにもないと言われています。

このような疑問から現在一部の方の考え方として、
熱水からヒスイ輝石ができるのではないか?
そのようにも言われています。
しかし、それが全部だともおもえないです。

では一体、どのようにして、
ヒスイのあの巨岩ができたのでしょうか?
其れは現在わかっていません。
でも、ナトリウム沸石から曹長石ができて、
それが集積するメカニズムはわかりませんが、
曹長岩ができたとすれば、
それが、低温高圧下でひすい輝石と石英に
分解変成することは可能です。
ちょうど、その深さ(地下2-30KM)では、
岩石からの脱水作用が起こり、熱水が形成されます。
それが、できた石英を溶かし込むことは可能です。
よって、曹長岩の外側が、ひすいになって、
石英がないことはそれほど不思議ではないと
おもいます。
一方、沸石から熱水中でヒスイができるという話は、
ありえるでしょうが、大量ではないでしょうし、
その前に脱水して長石になってしまうはずです。
また、普通はその逆に、
ヒスイが上昇してきた途中もしくはあとで、
含水変成して沸石が生じるのです。
つまりヒスイから沸石という変化です。
ミャンマ-の表面が風化した石、あれは外面が沸石化
したものだそうです。
なんて、さもわかったようなこと書いていますが、
皆目わかりませ~~ん。
学者先生達、がんばってくださいね。










ヒスイでつくる虹


これまでに白、緑、紫(藤色)、青、黒
がそろいましたが、
更に鉄関係で、黄色、オレンジ、赤、茶色
などの系統があります。
(完全な赤はなさそうですが)
つまり、ヒスイでほぼ虹ができるのです♪

ほかに虹を作れる宝石として、
ダイヤモンド、
コランダム、
トルマリン、
トパ-ズ、
ベリル、ジルコン
をこれまでに書いてきました。
どれも一級品の宝石です。
虹を作れるヒスイも当然そうですね♪

K-P-NUNAGAWAHIME
これは糸魚川駅の前にたっている奴奈川姫の像です。
逆光ですが、ヒスイの玉を持っています♪







ロディン岩って?



ロディン岩/ロジン岩/ロディンジャイト/ロディンガイト
などの言い方があるようです。

以下は、fmmやびんた切れの水晶さんからの情報で
作成されたサイト様からの引用です。
--------------------------------------------------
英名Rodingiteは、ニュージーランドのRoding川で
蛇紋岩に含まれるブロックとして発見され、1911年に命名。
ヒスイを含む蛇紋岩メランジュに伴って産出し、
白色や緑色、ピンク色をしていたりして、
ヒスイと間違えられることの多い岩石です。
外観はヒスイに非常に良く似ており、
比重・硬度ともヒスイに近い場合が多いです。
ただ、ヒスイよりもやや壊れやすく、
また脈状の模様が出易い傾向にあります。
ヒスイが澄んだ色をしていることが多いのに対し、
濁った色に成り易いのも特徴です。
構成鉱物は、斜灰れん石や透輝石主体のようですが、
他に灰ばんざくろ石、ぶどう石、ベスブ石などを含み、
ヒスイと違って、Naが少なく、
CaやMgが多い鉱物が多く含まれているようです。
他にも色々な鉱物を含み、白木ではバニア石が出たり、
ラリマーとして最近知られるようになった、
ソーダ珪灰石も出るそうです。
雲母が含まれる場合もあります。
蛇紋岩ができたときの、余りものが水や炭酸ガスに溶け、
それが脈状に貫入してできたといわれています。
もし、ピンク色の(または赤みがかった)
ヒスイのような石があったとしたら、
それはロディン岩中の斜灰れん石(桃簾石)
と云って間違いないでしょう。
ピンク色のヒスイは少なくとも
糸魚川・青海・朝日地区には存在しないのです。
また、ヒスイ輝石岩ではまず晶洞(ガマ)は認められませんが、
ロディン岩の場合には晶洞を持つ場合が多いようです。
しかし、ヒスイと見分けるのがかなり難しい場合もあり、
そんな時は、特殊な分析機械を用いて
構成元素を分析するしか方法はないようです。
-----------------------------------------------
引用終わり。






ひすい峡+海岸への旅



おお、これが夢にまで見た青海川!
青い山と、海と、翡翠を結ぶのが、
この青きドナウ、夢の川♪
そう思ってみると、川の水まで翡翠色に見えます。
向こうに見える屏風のような巨大な山は、
そう、ご存知黒姫山ですね~!
石灰岩でできた過去の青い珊瑚礁って・・・
松田聖子もきっとくしゃみをしてる事でしょう。

この山陰にひっそりと息づくのが、
あの石好きには憧れの地、橋立翡翠峡。
とはいえ、ちょっときついな~どうしようかな~
と思案の末、橋立はあきらめて、
小滝川翡翠峡と、ここ青海の海岸探索にしました。

まず朝ホテルについて、荷物だけ預かっていただき、
出かけたのが、ここ青海、糸魚川の隣の駅です。
駅から少し歩くとすぐにこの川に出ます。
橋の中央から山に向かって撮影がこのショットです。

K-P-OUMI-KAIGAN20050504
此方はすぐ近くの海岸に降りて海を見た絵です。
左の山すそは親知らずといわれる、北アルプスの末端です。
手前が青海川の河口です。
私はフォッサマグナの西端内部にいるわけです。
本当に青い海の色、紺碧という字がぴったり。
翡翠はここにもきっとあるのでしょうが、
探したけれど、さっぱりでした。似ている石は
山ほどあるのですが、
確信を持てる石はひとつもないのです。
ほどほどであきらめました。
きっとあるはずなんですがね~(^^;;;。
K-P-HIMEKAWA20050504
昼から定期刊行バスに便乗して、
小滝川(姫川支流)の翡翠峡見物に出かけました。
これが姫川です。この川原にもきっと
たくさんの翡翠が眠っているんでしょう。
K-P-HIMEKAWAKARYUU20050504
雄大な眺めです。
写真の右側が過去のユ-ラシアプレ-ト、
姫川のある左側が右の山の下に
沈みこんでいった様子が想像できますね。
ナウマンも、感慨深くこの風景を見たのでしょう。
まさに大地4億年のロマンです!
K-P-HIMEKAWACYUURYUU20050504
ここは、少し高いところから見た写真です。
ナウマンは、フォッサマグナ(大地溝帯)を、日本海形成時に
本州が屈曲して太平洋側にあった伊豆七島と衝突したから
本州が割れてできたという仮説をだしました。
現在このように考えられているわけではありませんが、
そのように考えるという事自体がすばらしい慧眼です。

さて、バスは今回なんと、通常のコ-スに落石があったので、
大きく迂回して山ひとつ超えていくことになり、
せまい道を、これまた今回に限って大型バスで
(通常は25人乗り中型)の強行でした。
断崖のような、こけたらおしまいの道を、
絶妙なハンドルさばきで乗せていっていただきましたが、
いやはやおそろしかったです(^^;;;。


K-P-MYOUZYOUYAMA20050504
さて、ようやく・もうすぐ翡翠峡(^^;;;。
その前に本来後から見る「高浪の池」が、
コ-スがかわったために先に見えてきました。
そして、その先に明星山が見えています。
この山も、全山石灰岩でできています。
すごい断崖絶壁です。
その下に小滝川の翡翠峡があるのです。(続く)


















さあて、いよいよ、おそろしい下降路線もおわり、
右手に明星山の断崖が見えて来ました。
ここは、ロッククライマ-の練習場所だそうです。
高所恐怖症の私には理解できません(^^;;;。


さあ見えて来ました翡翠峡♪
翡翠などの巨岩が小滝川を狭めています。


これが全景です。
何、たいしたことない?(おいおい)


一体どれが翡翠なのでしょうか?
皆10トン以上ありそうな巨岩です。
やや白、灰色っぽいものが
翡翠輝石岩だといわれています。
緑のものは天然記念物になる前に、
みんな採られちゃったんだそうです。


これは川上側を撮影したものです。
君達、石を採集しちゃいけないよ~。
・・・と眺めているうちに、もう時間が(^^;;;。
なんと、迂回路経由によって時間大幅遅延のために、
わずか10分あまりで、
もう、出ますとの無常の声が・・・。
内心、あれれれ~と驚きました。
翡翠岩に乗っかってのVサイン写真、
撮り損ねたじゃないか~(^^;;;


これはもどってから、
姫川河口の須沢海岸で翡翠探しです。
こんな時間があるなら、
翡翠峡であとたった10分が、
どうしてだめなのかにゃ~理解不能(^^;;;。

なお、ここでも狐と狸でした。
ガイドさんに聞いたら、
「こりゃ典型的な狐石ですね」だと(^^;;;。
どういう狐か聞いてルンだよね、こっちは。


と、いいつつ、
結局翌日も青海海岸でリベンジだった。
橋立どうしようか再考したけれど、
くたびれるし、熊がでたらこまるから、
またまた狐と狸と戯れていました。

そこで実感のこもった一句。
「青海川の河口の磯の狐石、
教えておくれ、ひとつでよいから」

K-P-HISUI-TEST-1
という事で、ここで問題です。
各自考えてみてください。
この20ケ番号をつけた中に、
たった一ケ、
本物の翡翠があります。
(一ケだけではないかもですが、
おそらく一ケだけだと思います)
見てどれがそうか当ててみてください。
こうして見ると、どれもそうなような、
どれもちがうような、難しいのです。
あとで回答します。

今回の写真集で、少しでも翡翠峡の旅の実感が
味わえたら、嬉しいです。
いままで、翡翠について殆ど知りませんでしたが、
私も色々勉強のきっかけになりました。
翡翠って、かなり奥深いです。
では、明日から、翡翠についても、
少し書きますので、読んでくれたら嬉しいです。



K-P-HISUI-TEST-1
という事で、ここで問題です。
各自考えてみてください。
この20ケ番号をつけた中に、
たった一ケ、
本物の翡翠があります。
(一ケだけではないかもですが、
おそらく一ケだけだと思います)
見てどれがそうか当ててみてください。

この答えおわかりになったでしょうか?

 正解は「17」です。
え~~?
という悲鳴が聞こえてきそうです。
 














赤い石見つけた♪



実は海岸で、チャ-トだと思っていた
赤い石を持って帰っていたのです。
どうも赤色チャ-トにしては鮮やかな赤だな~
と思っていたのですが、
スッカリ忘れていました。
K-REDJASPER-20050505OUMIKAIGAN

先日、石屋さんに行く機会があり、
そこに赤いジャスパ-がゴロゴロおいてありました。
其れを見たときに、「
ありゃ?、あれれっ~、そ・そうか~!
あれは佐渡の赤玉石=レッドジャスパ-だ!」
突然そう気が付きました。
そのうち、暇ができたら磨いてみましょう。
佐渡の赤玉と起源が同じかどうかはわかりませんが、
ソックリですね。
赤玉があるところには金がでる、
という金の探鉱指標鉱物といわれたこともあったそうです。
たしかに、赤玉で有名なのは、
佐渡と土肥ですが、両方大金山がありますね。
調べてみました。やっぱり姫川流域では
昔金鉱山があったそうです。
まあ、日本ではどこでも金が採れましたから、必ずしも
赤玉のおかげとは言い切れませんけれど。(笑)






やさかにの勾玉とは?



皇位継承の徴として天皇に受け継がれる三種の宝物には、次の3種があるとされています。
------------------------------------------
1.八咫鏡(やたのかがみ):
伊勢神宮の神体。
天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸
(あめのいわやと)に隠れたとき、
伊斬許理度売命(いしこりどめのみこと)
によって造られた。

2.天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ):
熱田神宮の神体。須佐之男命(すさのおのみこと)が
八俣の大蛇を退治した時に尾から出た太刀。
後に日本武尊(やまとたけるのみこと)が
敵の火攻めに遭った時、
この剣を以て叢(くさむら)を
切り開き難を逃れたことから
「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」とも。

3.八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま):
天照大神が天岩屋戸に隠れたとき、
玉祖命(たまのおやのみこと)によって造られた。
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補足ですが、
古語拾遺(807年成立)では、
天孫降臨の際に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が
授かったのは鏡と剣の二種であるとされる。
また690年の持統天皇即位礼では
「神璽の鏡剣」を奉ったとあるが、勾玉は記載にない。
このことから古来神器は剣と鏡の2種であり
後に勾玉が加わったとも、
逆に勾玉の方が古くから神器としてあり、
後に剣と鏡が加わったとも言われる。
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以上は、サイト検索のコピ-であります。
実は、この「やさかにの勾玉」という意味ですが、
8尺の長さの赤い色の勾玉という事だそうです。
でもそんなに長いはずはないのです、
なぜかといえば、
それは箱の中に収められているのですが、
そんなに長い箱ではないからです。
更にそれを扱った侍従の証言では、
こぶし大のサイズのように感じたという事です。
ひょっとしたら、こぶし大は内箱のサイズかも。
とすると、実物はもっと小さくなります。
ですからおそらく、長さ8尺の紐に
つながれた勾玉では?と推定されています。
見ればよいではないかと思うでしょうが、
実はこれを天皇ご自身でさえ
見てはならないとされているものなので、
まるで玉手箱のように中身はわからないのです。
でも、出雲大社の勾玉が、ご存知のように
あのすごい緑のろうかんであるのと対比して、
この勾玉も高級ヒスイでは?という意見もありますが、
「に」=「赤い」という点が大変気になります。

そこで、一つ前の題「赤い石見つけたに戻ります。」

そうです、ひょっとしたら、赤い勾玉って、
この佐渡の赤玉かもしれませんね。
ジャスパ-ですから勾玉製造には向いています。
りっぱで迫力のある勾玉ができたのではないでしょうか。 








第3のひすい?




日高山脈は千島列島側からの強い力で押されて、
地殻の下部がめくれあがった、
世界でも殆ど無いような地質的特長を持っています。
そして、かんらん岩や蛇紋岩などの苦鉄室岩とともに、
変成岩が多く出ます。

この中にヒスイのような緑の色調を持つ鉱物があり、
調査の結果クロムを1%含む透輝石=
クロムダイオプサイドであることが分かりました。
硬さや美しさなどから、
この石が極めて宝石としての価値があることが認められ、
日高翡翠という名称が地元ではつけられました。

通常翡翠とはヒスイ輝石の硬玉(jadeite)と、
角閃石の軟玉(nephrite)の2種類がありますが、
この日高で発見されたクロムダイオプサイドを、
第3番目のヒスイとしようというわけです。
私はあまり賛成できません。
これって、姫川でもあり、狐石ですよね(^^)。
ベトナムに行ったときにベトナムでもこれが特産らしく、
石屋さんで売っていて、買いました。
エメラルドのようで、きれいです。
ちゃんと大きくも結晶するので、
ひすいという言い方はおかしいですよね。






参照文献



ヒスイ文化フォ-ラム2003 基調報告P18-29 宮島宏
青海4億年の大地 小野健
ほか参照させていただいたHPは数知れず、謹んでお礼申し上げます。









 



























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